ご訪問ありがとうございます!スパイス香子です。
スパイスを料理に使うと、料理は各段においしくなります。その理由はスパイスの持つ芳香。芳香の元「精油」はスパイスの細胞の中に含まれていることは、別の記事でご紹介していますが、
引き出す方法の一つが加熱になります。でも、加熱で香りは抽出される一方で、長時間加熱すれば揮発しきってしまい、香りは飛んでなくなってしまいます。香りが揮発しきらないようにスパイスの基本をご紹介します。
スパイスの加熱はタイミングが決め手
調理して食べるまでに香りが揮発しきらないようにするためには、スパイスを加えるタイミングが重要になります。
加えるタイミングは、大きく4回あって、それぞれ目的に合わせます。
- 下ごしらえ
- 調理始め
- 調理中断
- 調理最後
それぞれスパイスの形状や香りの特徴に合わせて使います。では、ご紹介していきます。
下ごしらえ段階:素材の臭み消しや色味づけ
臭いの強い魚や肉など素材のくさみを抑えたいなら、スパイスを下ごしらえで使います。「下ごしらえ」とは、素材にまぶしたり、付け込んだり、揉みこんだり、下茹でなどの方法です。
例えばレバーを使ったカレーでは、レバーを下ごしらえで煮るときにシナモンを入れます。
色味づけの目的でターメリックを素材にまぶすこともあります。
チキンティッカを作るときも臭いけしと色味づけの目的で、いろいろなスパイスで漬け込みます。まんべんなく素材にスパイスの香りをつけると言う意味で、パウダータイプが向いています。
揚げ物など高温になるような場合も下ごしらえで使うのがよいです。
下ごしらえ段階:素材に色づけ
ターメリックのように色を付けたいときも、下ごしらえの段階で使います。
調理中の始めに:ホールスパイスで香りづけ
スパイスのもつ香り、辛み、色を引き出して料理にしっかりつける場合は、調理中に使います。この場合、スパイスから徐々に香りを引き出すのがよいので、パウダーよりも、粒度の大きいホールタイプが向いています。
スパイスカレー作りなどで耳にすることもある「テンパリング」といって、調理に使う油にスパイスの香りを移すテクニックもこれです。調理のはじめ、油を熱するときにホールスパイスを入れて弱火で加熱します。
いわゆるスタータースパイスと呼ばれるもの。油溶性の精油成分の特性を利用する方法です。加熱することでさらに溶け出しやすなり香りが油に抽出されます。
ホールタイプは精油成分がまだ壊されてない状態なので、じっくり溶け出していくってわけです。フレッシュ・ハーブは加熱すると香りが飛びやすいですので避けます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください!
調理の中盤:香りの強いスパイスで料理に香りづけ
中盤に入ってからはパウダースパイスを使います。
パウダースパイスは、細胞が壊されて空気との表面積が最大になっているので、香りが飛びやすい状態ですので、加熱に強くありません。そのため調理の始めからではなく、途中で投入します。
調理の仕上げ:加熱で飛んだ香りをリカバリー
調理中に加熱で飛んでしまった香りを補ったり、盛り付けに飾り付けたりします。
そのため、パッと香りの立ちやすいミックススパイスパウダーやフレッシュスハーブ使うことが多いです。パウダータイプは、主にミックススパイスがおススメです。
また、テンパリングでホールスパイスの風味を加えるために油にスパイスの香りを移したものを、最後に加えることもあります。
ダルでは定番の手法です。
加熱したてのフレッシュな香りが漂って食欲そそりますよ~。
あとがき
スパイスの使い方にはいくつかの方程式があって、それさえマスターしてしまえば、自由自在にスパイス料理を作ることができます。そも意味でスパイス料理ってロジカルで、頭の体操になって楽しいですよ。
それでは、また!