ご訪問ありがとうございます。ネパール人夫と暮らしているスパイス香子です。毎日スパイス料理を食べているうちに、健康もアップしてきたのでブログでご紹介しています。
カレーの香りの中心になっているスパイス、クミン。初心者なら最初にマスターしたいスパイスです。
たいていの素材と相性がよくカレー以外にも多くの料理に使うことができます。世界の料理にも使われていて、メキシコのチリコンカン、北アフリカのクスクスなどにも。意外なことに焼き菓子などスイーツに使ってもエスニック感のあるおいしい風味をつけてくれます。
科名 | セリ科 |
---|---|
原産地 | エジプト |
利用部位 | 種子(植物学上は果実) |
別名 | 馬ぜり、ジーラ |
用途 | 独特のほろ苦い刺激のあるスパイシーな香りづけ |
相性のよいスパイス | コリアンダー、マスタード、ターメリック、ニンニク、ペパーなど |
クミンの代用 | コリアンダーパウダー、キャラウエイシード、パプリカなど |
香りの特徴
クミンはカレー粉の根幹になる香り。わずかにほろ苦く、ピリッとした辛味と甘みもあります。ホールタイプは、さらに少し酸味のような香りもあります。
クミンが持つ特有なスパイシーで苦味もある土っぽい香りは、クミンアルデヒド(クミナール)という有機成分によるもので、精油成分の30%~60%ほどを占めます。消化器官を刺激して、食欲を増進します。
クミンは、マツ、ヒノキ、スギなど多くの針葉樹の香りでフレッシュな香りを持つピネンやタイムやカルダモンにも含まれる柑橘系の香りのシメンなども含んでいます。
クミンシードの形状
ホールタイプのクミンシードは、5~6㎜ほどの長楕円形をして、種皮は淡黄色の縦筋が入っています。全体が白い剛毛に覆われています。キャラウェイに良く似ていますが、比べるとクミンシードの方が細長いです。
クミンのホールとパウダー
流通しているものにはクミンシードのホールタイプとパウダー(粉末)タイプがあります。ホールは英語のWhole、つまり全体です。スパイスの原形ですね。パウダーはそれを粉末にしたもの。
パウダーとシード、香りは違う? 代替しても大丈夫?
パウダーもホールも同じクミンシードから作られていますが、パウダーの方が強めに香りが出ていることが多いです。
パウダーは加熱には弱いので、調理の過程では半ば以降に入れます。ホールのクミンシードはテンパリングなど前半から加熱することが多いです。
ホールとパウダーの代替は効きますが、香りの強さが違うため量の調整が必要です。
クミンシード小さじ1=クミンパウダー1/4
常備するならホールがおススメ
どちらか一つだけ常備するならクミンシードをおススメします。
クミンシードは柔らかいので、100均で売っているすり鉢などがあれば、自分で簡単にパウダーにすることができますし、その方が香りがフレッシュです。
また、正しく保管すれば、ホールタイプの方が長期保存が効きます。
ホールのクミンをパウダーにする
使う直前に乾煎りするとナッツのような香ばしさを出すことができますので、ぜひ試してみてください。
クミンシード乾煎りの方法
少し熱したフライパンに入れて、強め中火で始めます。色がブラウンになってきたら、弱火にして、煙が出てきたら火を止めて余熱で仕上げます。
使う直前に炒ると、いっそう香り高くなります。
クミンシードのテンパリングの使い方
ホクミンは、温めたオイルに最初に香りを移すスタータースパイスの一つです。
クミンの香りがしっかりと移った油でカレーなどを調理します。すると、料理を香り高く仕上げることができます。
クミンシードのテンパリングの方法
油を弱火で温めて、少しだけクミンシードを落とし、オイルが泡立ったらクミンシードを全部投入します。
香りが立ってきて、すこし茶色くなったら完了です。
健康効果
クミンは小さいけどパワフル!次のような健康効果があります。
~クミンの健康効果~
- 鉄分豊富
- クミナールで消化促進、過敏性腸症候群の改善
- ストレス緩和
- 記憶力改善
- AGE(終末糖化産物)の低減
こんな小さな種にこれだけの健康効果が期待されるなんてすごいですよね!!
おいしくて手軽な使い方
クミンは肉料理にも野菜料理にも合うし、スープやソース、お菓子作りにもイケる利用範囲の広いスパイスです。
肉料理の臭いけしと香りづけに
牛肉や羊肉、鶏肉などのソテーや煮込み料理に使うことができます。ひき肉とも相性がよく、ハンバーグやミートソース、肉団子などにパウダータイプやすり鉢ですり潰したホールタイプを使うのもよいアイデアです。
野菜料理を異国の料理に
シンプルな野菜炒めに使ってもエスニックな風味の野菜炒めができて楽しいです。
例えばインド料理の野菜の炒めものを「サブジ」、ネパール料理の同じものを「タルカリ」と呼びますが、クミン一つでできちゃいます。
野菜と言えばピクルスの漬け込み汁に入れるのもよいアイデア。
決してカレーっぽくなったりしません(笑)ビネガーと他のハーブやスパイスと一緒に使うとクミンは意外なほど目立たずに、でもいい仕事しますよ。
調味料に加えてクミンフレイバー
自家製のパウダーをケチャップやウスターソースなどに混ぜ込むだけで、自分だけのエスニックシーズニングを作ることができます。
クミン風味のケチャップをソーセージに掛けたりピザトースト作るときに使ったりするだけでなんだか特別感が出ます。
オリーブオイルに加え、塩も入れるだけでおいしいドレッシングになります。それをさらにヨーグルトと混ぜると、濃厚な自家製ドレッシングのできあがりです!
まるで海外の味!焼き菓子にも
実は、クミンをお菓子の生地に入れるのもおススメです。
スポンジケーキに入れるレシピを作りました。どこか外国のお菓子…という風味になって非日常感を愉しむことができます^^
当然、本格スパイスカレーにも
「カレー粉の香り」なくらいですから、クミンはシードもパウダーもカレー作りに活躍します。当ブログでご紹介するカレーレシピは、本場レシピ中心なので”気軽”と言えるかわかりませんが(汗)、手順を細かく紹介しているのでレシピ通りに作れば本場の味になります!
ぜひ、クミンを使ってトライしてみてください!
あとがき
カレーの香りといえるクミン、実は応用範囲がものすごく広いですよね?!なので、積極的に普段から取り入れたいろころです。
でも、妊婦の方は、子宮収縮を起こす可能性が考えられるため、クミン・サプリメントの多用は避けた方がよいです。
それでは、また!