ブログ訪問ありがとうございます。スパイス香子です。
”辛い”といえば唐辛子!ですよね。日本では鷹の爪が一番身近な唐辛子ですが、世界中には100ほどの品種があると言われるスパイスの王様。「カイエンペパー」と唐辛子は違うのか…など、歴史も交えて唐辛子のこと、効果的な使い方などをご紹介します。
ナス科 | |
原産地 | 南米 |
利用部位 | 成熟果実 |
別名 | チリ、カイエンヌペパー、カイエンペパー |
唐辛子には香りはほとんどない
唐辛子は精油成分が少なく、香りはほぼありません。
特徴的なのはその辛味成分。口に入れると灼熱感を感じますよね。
この辛味成分は、カプサイシンです。これは有名な成分ですよね。カプサイシンの含有量が多ければ、多いほど辛くなります。
食べ続けると辛さに強くなる!
唐辛子を大量に摂取し続けると、唐辛子のもつカプサイシンによって痛みの受容器が鈍感になり、唐辛子の灼熱感を感じる能力が低下することから、辛さに鈍感になって強くなっているように見えるようですよ。
「唐辛子は種が辛い」は誤解
唐辛子の辛さはどこにあるんでしょう?
辛さをうまく引き出す方法
タネの周りのワタ部分を使う
ということで、カプサイシンを最も含むワタ部分を使うと辛みを出すことができます。
不揮発性の性質を利用して細かく
唐辛子は細かく刻むほど、カプサイシンの染み出しが多くなって辛みがしっかり出ます。
そのため、一番強く辛みがでるのはパウダーやペーストタイプです。
カプサイシンが口内や舌の上で広がりやすくなるので、辛みを強く感じやすくなります。
油やアルコール、酢と一緒に使う
カプサイシンは、水よりも油に溶けやすい油溶性。
料理の途中で加えるより、最初に油を入れたら一緒に加熱した方が十分に辛みを引き出すことができます。
その他アルコール、酢にも溶けやいです。
ですので、トウガラシを例えばオリーブ油や酒や酢に漬け込むと辛み成分が溶け出していきます。
赤唐辛子の色素成分で色味づけも
唐辛子のもっとも特徴的なのは辛味ですが、赤唐辛子では色の成分も印象的です。これはカロチノイド色素成分。
カロチノイド色素も油溶性で、暗赤から鮮赤にお料理を色づけます。
カイエンペパーって何?
唐辛子は、もともとアメリカ大陸固有の植物で、メキシコの遺跡調査では9000年前から日常的に食べられていたことが分かっています。15世紀に、コロンブスが発見して世界に広がりました。
世界に広がった唐辛子を、総称してカイエンヌと呼びました。そのため特定の品種ではなく唐辛子全体をカイエンヌペパーと呼ぶようになりました。
その後、スペインに南米が征服されたことをきっかけにスペインやポルトガルなど地中海で使われるようになりました。日本にも1542年、ポルトガル人によって伝来したと言われています。
唐辛子の健康効果
唐辛子はカプサイシンで「ダイエットにいい」なんて一時期、「My唐辛子」を持ち歩く人までいましたよね。実際、カラダに良いことがいろいろとあることが分かっています。
唐辛子の使い方のコツ・お料理例
調理の時のコツ
唐辛子にはほとんど香りがないため、料理の風味を変えずに辛みを付けることができます。
辛み成分は熱に強いため、煮込み料理など長時間加熱する料理にも使用しても損なわれにくいですので、調理の始めの方で加えてしまっても大丈夫です。
フレッシュな唐辛子は甘みもある
フレッシュな唐辛子は、ニンニクやショウガのような香味野菜と同じように使うことができます。フレッシュな唐辛子、青唐辛子もスタータースパイスとしてオイルで炒めて使います。加熱することで辛みが、甘味に変化します。
オイルに漬けて
先述の通り唐辛子は油溶性なので油につけることで、油のおいしさや風味がアップします。
例えばオリーブオイルに漬けておいたりして、パスタに加えたり手軽に取り入れることができます。
塗布でも熱い!
唐辛子は口から摂取しなくても灼熱間を感じます。
例えば、皮膚に塗布しても体を温めます。カプサイシン自体は、外用で痛覚や高温を感じる器官を刺激し、この場合も血液循環が促されます。
なので靴下の中に唐辛子を入れたり、アルコールに付け込んでおいて、そのアルコールを塗布したりして活用することができます。
あとがき
スパイス料理は辛いイメージを持っている方も多いかもしれませんが、辛いスパイスはほとんどありません。一方で、スパイスを使うとき、少しだけ唐辛子を淹れることでスパイス料理が引き立ちます。
ほんの少しの唐辛子は食欲も刺激し、カラダにもよいので、上手に使っていきたいですね。
それでは、また!