ネパール人の夫と暮らす香子です。スパイスを日常的に摂るようになって料理の幅が広がっただけでなく、健康度も上がりました。その経験からスパイスついて健康効果を中心にご紹介しています!
実は非常に栄養価の高い食物でもあるフェヌグリークは、育毛や強壮効果や精力剤的な効果など中年(特に男性?)にうれしいアンチエイジング効果が期待できます。ただしフェヌグリークの効果を裏付けるエビデンスは限定的と言われていますので、これからのさらなる研究に期待!ですね。
フェヌグリークとは
フェヌグリークは、インドやその周辺国ではとても身近なスパイスのひとつで、料理にコクを出すので、野菜料理によく使われます。香は甘くメープルシロップの香りづけに使われます。
乳化作用もあるので、カレーに使うとスープを少しネットリしてくれ、上手に使うととても活用しがいのあるスパイスです。
育毛効果
伝統医療ではフェヌグリークは丈夫でつややかな育毛効果があるとされています。
フェヌグリークの豊富な鉄分とタンパク質、フラボノイド、サポニンは、抗酸化作用と抗真菌作用によって、健康な髪の毛を育てると考えられます。
人間を使った実験でも髪の毛によい結果が確認できています。
53人の被験者に半年以上の間、毎日300㎎のフェヌグリークのエキスを摂取してもらいました。すると、80%に育毛の改善がみられました。
参考)healthline
テストステロンを改善し、生活習慣病、男性の性欲や筋肉量改善
テストステロン(testosterone)は男性ホルモンの一つですが、女性にも関係あるホルモンです。このホルモンは年齢とともに低下します。男性の場合、30歳以降、一歳年を取るごとに1%くらいずつ低下していくそうです。
これにより、性欲の減退などが引き起こされます。また、このホルモンは筋肉量にも影響します。そのためテストステロンの減少は筋肉量や筋力の低下の原因にもなります。最近では、肥満、糖尿病といった循環器病にも影響することが分かってきました。
フェヌグリークは、なんとこの低下するテストステロンを改善し、男性の性欲も改善することが示唆されているんです。
すごくないですか?!
49人の男性が8週間の間、毎日500㎎のフェヌグリークサプリメントを摂取したことで、テストステロンの値が改善し、明らかに精力や体脂肪が改善したといえる結果が得られました。別にも、600㎎を6週間フェヌグリーク精油を摂取した男性被験者が性欲の高まり、オーガズムを経験した実験があります。
男性の性機能の改善が見られた実験もあります。ただ、科学的エビデンスとしてはまだ弱いようです。
参考)healthline healthline The New York Times
糖尿病の血糖値抑制するかも
フェヌグリークが糖尿病の人や糖尿病予備軍の人の血糖値を下げるのに役立つ可能性があることが報告されている研究結果があります。
ある実験では1型糖尿病の人に毎日2回、昼食と夕食の後フェヌグリークパウダーを50g摂ってもらったところ、10日後には血糖値が改善され、悪玉コレストロールLDLの値が減ったことが報告されてます。
マウスを使った実験でもフェニグリークが糖脂質の代謝を改善し、糖尿病の予防につながる結果を得ています。ただし、科学的エビデンスはまだ弱いようです。
参考)PubMed
また、フェヌグリークは水溶性の食物繊維が豊富です。WHOの委託を受けたニュージーランドの大学がおこなった試験では、食物繊維の多い食物を多く食べている人は、まったく食べない人に比べると、2型糖尿病だけでなく、心臓病や脳卒中がんなどの慢性疾患のリスクが低下することが、報告されています。
参考)糖尿病ネットワーク
代謝を促し食欲を抑えるダイエットの味方かも
フェヌグリークが食欲を抑え、結果、体重を落とすことに成功したという実験結果の報告はいくつもあります。
例えば18人が参加した実験では、毎日フェヌグリークの食物繊維を毎日8g摂取した被験者は、満腹感が増し、空腹感を感じることが抑えられたそうです。
PMS
PMSは月経前症候群で、Premenstual Syndromeの略です。多くの女性が生理3~10日位から身体的な不調だけでなく精神的な不調も訴えます。
フェヌグリークはそんな症状の救世主かもしれません!
PMSが起きた初日3日に、1800~2700㎎のフェヌグリークパウダーを1日3回とり、その後900㎎やはり1日3回摂ったところ、痛みが減ったことが確認できた実験もあります。
参考)WebMD
母乳を促す
フェヌグリークは母乳の出をよくすることがよく知られています。
サプリメントでなく、フェヌグリークシードから作ったお茶でも、効果が出たという調査結果もあります。
参考)National Library of Medicine
抗炎症作用を持つかも
他の多くのスパイスと同じようにフェヌグリークも抗炎症作用を持つと期待されますが、エビデンスが弱いようです。
参考)PubMed
高い栄養素
中東などでは豆として食する地域もあり、タンパク質源として重宝もされてスパイスの域をこえた存在とも言えます。コレストロール値も低く、スーパーフードです。
フェヌグリークの大部分は食物繊維。40~50%の食物繊維と約35%のタンパク質からなります。植物繊維は腸を保護することが期待されるので、これまた日常的に摂りたいところです。
また、フェヌグリーク小さじ1には、1日摂取量の20%の鉄分、マグネシウムは5%ほども含まれます。マグネシウムはリラックス効果がありますから、日々疲れがちなビジネスパーソンとしては積極的に摂りたいですね。
フェヌグリークの副作用
では、どのくらいのフェヌグリークを使ったらよいかというと、ホールシードなら2~5gが効果的と考えられますが、研究によって揺れがあるようです。
フェヌグリークを摂った人に副作用が起きた報告もあります。
それは吐き気や胸やけ、ガスなどですが、アレルギー症状も出ることもあり、鼻づまりや咳、顔が腫れるなどが報告されています。
フェヌグリークのサプリメントもありますが、血糖値の改善を目的にするなら食事の前に摂るのが一般的です。また、裏の注意書きに従って摂りましょうね。
あとがき
フェヌグリークは甘くて苦味がある芳香が特徴的で、コクを出すのに使えるスパイスです。野菜を使う炒めものに使うと、うま味を増し増しにしてくれます。
一押しは夏のオクラの炒めもの。無限マジで!
また、煮出すとコーヒーのような風味も出てきます。お試しあれ!
それでは、また!