ブログご訪問ありがとうございます。スパイス香子です。ネパール人の夫と暮らすうちにスパイス漬けの毎日になりました。料理のレパートリーが広がるだけじゃなく、健康度も上がったんですよ。それで各スパイスの健康効果をご紹介しています。こちらでは、ショウガの健康効果についてご紹介しています。
年を取ってくると冷え性が進んできませんか?夏でも靴下を手放せないなんて方も多いと思います。そんなときにはショウガ!最近ではポカポカパワーなどとも呼ばれるショウガオールはカラダを温める効果があります。でもショウガを食べればいいってもんではなくて、実験では加熱・乾燥させた生姜が効果的とよく言われてるみたいだけど、NCBIの2018年の実験では加熱が大事なようですよ。
ショウガの健康成分
まずはショウガの歴史から少しご消化します。
最近になってショウガの健康効果に注目が集まっているように見えますが、実はカラダを温める生薬として長~い歴史を持っています。
漢方のベースになっている中医学やインドの伝統医療アーユルヴェーダでは昔から生薬でした。
中医学では乾姜(乾燥させたショウガ)は体を温め胃腸を活発にして胃を健康にするとされ、アーユルヴェーダでもカラダを温め血行が促すことから冷え性、風邪のひき始めなどにも良いとされ、人々に重宝されてきています。
実際、日本で行われた実験では次のように体温を上げたという報告もされていて科学的にも立証されていますね。
【永谷園の実験】
20人のヒトにショウガパウダー1g入りの味噌汁を1日2回、8週間飲んでもらったところ、4週目以降に明らかに基礎体温が上昇しました。
これはシンゲロールとショウガオールというショウガの成分によるものと考えられています。
ジンゲロールとショウガオールの違い
シンゲロールとショウガオールはどちらも「カラダを温める」効果はあるけど、働き方が違います。
【辛み成分の作用】
- ジンゲロール:末梢血管を拡張し血流を促進します。
- ショウガオール:胃腸を刺激し、筋肉を動かす作用によってカラダの中で熱を促進します。
つまり、ジンゲロールは血流を促して温めるので一時的。一方、ショウガオールはカラダの中から発熱するので、芯から温めてくれるんです。
加熱してショウガオールを増やす
実はジンゲロールを加熱するとショウガオールに変化するんです。
なので、冷え性対策でショウガを食べるなら加熱して食べるのが効果的ということになりますよね。
ただし、ショウガオールの効果を引き出すには、80度以上で時間をかけて加熱することがコツです。1時間加熱で10~15%、3~4時間で40~50%増えるそうです。
乾燥ショウガがもっとも効率的とは限らない
最近「ショウガをオーブンで乾燥させたり天日干しするのがもっとも効率的にショウガの栄養成分を引き出せる」なんて記事も見かけますが、2018年のNCBI発表の実験によれば、むしろmoist-heat、つまり「蒸したり煮たりした方がショウガオールが増えた」と書かれています。
その実験では温度は100度~130度で行われていました。スライスしたショウガを130度で3時間かけて乾燥させると1116㎎、湿熱処理すると2890㎎だったいうので、蒸したり煮たりする湿気の伴う加熱の方がショウガオールが増えたことが確認されています。
ただしスライスしたショウガだけでなく、冷凍して乾燥させたショウガパウダーでも実験していますが、こうしたショウガのタイプによっても湿熱処理と乾燥熱処理とどちがらショウガオールを増やすかは違ってくるようです。
NBCIのレポートでは、ともかく高い温度で加熱することでショウガオールがスピーディに増えます、と締めくくられています。なので乾燥すれば増える!とおもって手間をかけてオーブンや天日で干したりする必要は、ショウガオールのためなのであれば必ずとも正解とは言えなそうですね。
あとがき
結論からすると、ショウガのポカポカパワーにはスパイスカレーが理にかなっているような気がしますが、通常のステップだとショウガを煮込んでいるのは合計で30分~1時間ですね。。ここで2時間などにつめれば、さらにショウガパワーがアップするってことかー💦
夏は暑いですねw
それでは、また!