ネパール人の夫と暮らす香子です。母国を離れて日本で暮らす夫のためにスパイス料理を勉強し始め、今ではスパイスを使わない日がない毎日。スパイスは使ってみると料理の幅を広げてくれるだけでなく、なんだか健康度も上がりました。そこでスパイスの本を20冊読みあさり、Harvard Medical Schoolなどの専門サイトからも情報収集してみると、スパイスって実は生薬！ということで健康効果をご紹介しています。
強烈な香りを持つクローブは、健康効果が沢山期待できるスパイスの一つ。それはオイノゲールという成分によるものです。
でも、最近、その効果を期待しすぎてなのかサプリやクローブ精油をキケンな使い方をしてしまうひともいるようです。
この記事ではクローブの注意すべき摂取についてご紹介します。サプリってつい「健康食品」だと思って気軽に接してしまいますよね。でも基礎疾患を持っていたり、子どもだったり、妊娠中だったりする場合は注意が必要です。
クローブは抗酸化作用など多くの健康効果が期待できる
クローブはミイラなどの保管に防腐剤として入れられていたなんていう記録も残っている長い歴史を持つスパイスです。防腐作用だけでなく、抗酸化作用や多くの健康効果が確認されています（とはいえ、エビデンスとしてはまだ弱く、研究途中という感じです）
でも、その一方で、摂取の方法には注意しなければならない点があります。特に、サプリメントや精油など、エキスが凝縮された状態のもの。
ふつうに食材として利用する分にはリスクはないと考えられると言われています。
過剰摂取ってどのくらいから？
いずれのスパイスも同じくですが、「健康効果の可能性＝合わなければ毒となる可能性」と考えられます。いずれもある程度の多くの量を摂取することで確認されることになります。
では、クローブの「過剰摂取」「大量摂取」ってどのくらいを言うのでしょうか？
これについては世界標準的な量は見つかりませんでした。年齢や体格、体調によって、それが「過剰摂取」なので害をもたらすかどうかが変わってくるためです。
また、エキスが凝縮されたサプリメントなどは、インストラクションが必ず書いてありますから、それにまず従うことが大事です。
参考）Drug.com
持病があるならクローブのサプリメントはお医者様に相談の上
ただし、一定の体調の方については、サプリメントも摂取には注意が必要です。
特に次のような方は‥‥主治医の方にご相談のうえサプリを始めるのがよいようです。
- 肝臓の病気を抱えている
- 血管性疾患を抱えている
- 免疫に障害がある
- 食物などのアレルギー持ち
妊娠中や授乳中ならクローブのサプリメントは特に注意を
妊娠中も食事に使う程度のクローブであれば問題はないとされています。
ただしサプリメントは別です！妊娠中でクローブのサプリを摂ろうと思うことがある場合はお医者さんに相談した方がよいでしょう。
クローブオイルは肌に乗せるだけに
クローブオイル（エッセンシャルオイル・精油）も流通しています。
クローブ精油や精油の含まれたクリームなどを肌に塗ることは、一般的には安全とされています（もちろん、アレルギーがあるとか肌が弱い場合は注意が必要）。
一部の記事などには、クローブの経口（口から取り入れる）として紅茶に垂らすとか、と紹介されているものもありますが、それには危険が伴う可能性もあります。歯茎を傷めたり、唾液分泌にダメージを起こしかねないので、避けた方が賢明だと思います。
クローブ精油を使って副作用が起きた場合は、医療機関にかかりましょう。特に経口した場合、息苦しさ、顔や唇、舌、喉の腫れと言った症状が報告されているそうです。
子どもにはクローブオイルやサプリはご法度
オイノゲールは、肝臓を傷め、血液凝固を遅らせる可能性もあるとされますので、クローブの精油そのものをお子さんに与えるのも、危険な可能性が言われています。
クローブの吸引、タバコ
マニアックですが、クローブを直接焼いて煙を出してそれを吸うような自家製タバコも危険です。肺を痛める危険性が挙げられています。
あとがき
クローブのサプリや精油を摂って副作用が起きた場合は、医療機関にかかりましょう。特に経口した場合、息苦しさ、顔や唇、舌、喉の腫れと言った症状が報告されているそうです。
サプリ大国（イメージですけど）アメリカには当然クローブのサプリもあって、日本でも取り寄せが可能だと思いますが、アメリカ食品医薬品局はその医薬品としては承認していないことに留意ください。
それでは、また！
